韓国では冠婚葬祭においても欠かせない「なつめ」
韓国では、昔から韓方や料理に欠かせない存在の「なつめ」。私も大好きで、「おうち韓方™」のロゴもなつめをイメージしたものになっています。冠婚葬祭の場においても欠かせないものとなっています。結婚式の폐백(ペベク)では、屏風を背にして舅と姑が座り、新婦は四回敬礼をして、婚家とその先祖に対して尊敬と忠節とを誓います。 その後新郎・新婦が広げた布に、栗となつめの実を投げ、キャッチした数だけ子宝に恵まれると言われています。栗の実は女の子、なつめの実は男の子を意味するそうです。 제사(チェサ)=日本でいう法事、の時にも、なつめは欠かせないものとして、栗・柿と一緒に、제사상(祭祀膳)に並べられます。 中国でも、最古の薬物書『神農本草経』において、なつめは「久しく服すれば身を軽くし、年を長くする」食材とされています。桃(もも)、李(すもも)、杏(あんず)、棗(なつめ)、栗(くり)の5つの果物を“五果”と呼び、五臓を養う働きのある重要な果樹と考えられていました。薬膳・宮廷料理などにも欠かせない存在として珍重されており、現在でも薬膳料理によく使われています。 昔から、人々の生活に欠かせなかった「なつめ」、その素晴らしい効能については、次の機会に改めて記します。